誰しもが感じていることと思いますが、子どもさんの抱える問題は年齢が大きくなればなるほど、より複雑になっていきます。
考えることや感じている気持ちが幼いうちよりもずっと大人に近付いているので、入り組んでくるのは自然なことです。
ところが大きくなると、時間が作りにくくなったり思春期的な波があることはもちろん、学校や進路のことなど難題が増えてきます。
こうして何か大きな出来事が起きたり、どうにも行き詰まった時に受診やカウンセリングを本格的にやるかどうかという話が出てくることが多いようです。
子どもさんたちとしては、小さな時も大きくなってきてからも、同じように何かに困っていたのかもしれません。
ところが、大人も含めて全体が「しっかり向き合わなければ」となるのは、思春期以降に問題が大きくなってからであることも多いです。
苦しいのは、その時に医療機関やカウンセリングを利用しても、(間に合わないわけではなくても)そもそも目の前の専門家を信頼して、自分自身が長く抱え続けた感情にいざ向き合うと決めるまでに辛い時間が続きます。
その間も受診やカウンセリングが続くことはありますし、そうなればご家族全員にとっての負担が大きいことは認めざるを得ないところがあります。実際、そういったケースに私自身も出会ってきました。
一方、年齢の小さいお子さんは、なんといっても変化が早いです。
幼い子どもたちはまだ社会の中に「どのような大人がいるのか」を探している段階であり、諦めているわけでも、ネガティブな自己認識が固まっているわけでもないからです。
地域の中で、小さなうちから触れ合うことで、大きくなってから「おうちの外にも信頼してもいい、一緒に無条件で楽しんでくれた大人がいたんだよな」という体験をしてほしい。
そういう想いで始めた本事業です。
幼少期に安定した支援があると無いとでは、全く成長の温度感が異なってきます。
8歳で「まちのおにいさん」の支援が終了しても、その後他の様々な教育や支援に繋がってからの予後は、大きく違ったものになるはずです。
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